この夏、「初めて」を幾つか体験した。
一つ目は「ゴーヤ」。
あの独特な苦さには閉口だったが、何度かいただいて、たらいまわしにするばかりではいけないな、と一念発起で調理してふたりで食べてみた。
「美味しい」なんて微塵も感じなかったが、不思議とその日の夕方「いつもより元気だった!」というのがふたりの一致した感想だった。
その後も何度か味噌煮やチャンプルーで試してみたが、夫は早々に脱落・・・。
一人で食べるのなら、思いのままで・・・というので、最近は「スティックサラダ」でそのまんまかじっている。
ワタを取り巻く硬い部分が邪魔なので、丁寧にその部分をそぎ落とし、かなり手間をかけ、歯ざわりを追求した、自分なりの「最高に贅沢」な食べ方である。
・・・じゃ、夏バテは大丈夫?・・・かと言えば、怪しいが、年齢にふさわしい健康的なものは一応取り入れたいと・・・。
ふたつ目は「冷や汁」。
宮崎あたりの郷土料理だということは知っていたが、温かいご飯に冷たい味噌汁をかけていただく・・・というのにかなりの抵抗があったし「それが一体、どれほど美味しい?」という疑問が拭えなかった。味噌汁に胡瓜の輪切りを浮かべる感覚にも???だった。
宮崎出身のお客さまがお盆の帰省のお土産に、知事さんのキャラクターがプリントされた冷や汁をくださったので、丁寧に必要な食材を準備して、まずはレシピ通りに作っていただいてみた・・・・・・・美味しかった・・・・・。あんなに???だった胡瓜が、実にいい仕事している・・・。カルチャーショックだった。
美味しい、と思うものは自分で作ってみたくなる性質だ。
実家で買ってくれたいりこを丁寧に頭とお腹を取り除き、すり鉢で丁寧に擂り、ダシをとり、自分なりのアイデアも盛り込んで、オリジナルの冷や汁完成。
「いいところ」に宮崎出身の「おっきい」がやってきたので、試食を強要・・・。
「じゃ、仏さんのご飯くらいで・・・」と尻込みする彼に宮崎版を食べてもらった。
すると「僕はもっと・・・じゃこの匂いが強い方が・・・」と言うので、「待ってました」とばかりオリジナル版を装うと「うん。こんな感じ!」と言ってくれた。
家庭によって当然味が違う訳だが、宮崎県人のお墨付きは心強い。
暑くて食欲の失せる夏にはたまに食べてもいいかな・・・と思えるひと品である。
但し、食欲の失せない私にはあんまり意味ない・・・かも。
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